2005年08月17日

沖縄といえば「旧盆」!

旧盆のご馳走.jpg

“旧盆”という大イベント!
沖縄では信仰と暮らしが密接に結び付いています。

14世紀半ばすぎに中国(明)から仏教が伝えられて以来、
儒教・道教・神社神道・キリスト教などの宗教が、
相次いで沖縄に伝えられましたが、
それらは沖縄古来の民間信仰や習俗などと相まって、
良い意味でチャンプルー化され、
祖先崇拝と御嶽(ウタキ)信仰を柱とする沖縄の信仰が確立され、
民衆の暮らしの中に根付きました。

沖縄の正月は、糸満などの一部地域を除いて、
最近はほとんどが旧暦でなく新暦で行うようになりつつありますが、
沖縄の盆の儀式は本土の8月13〜15日と違い旧暦で執り行います。

沖縄では正月よりもお盆が大事なのです。

お盆のコンセプトとしては、本土のお盆と同様に
  「先祖様があの世から帰ってきて、この世の人と交流を持ち、
                    最終日にはあの世に帰っていく」

ことです。


沖縄のお盆は、旧暦の7月13日〜15日と決まっています。

今年は新暦で8月17日〜19日が旧盆となります。

この時期は、個人商店や家族経営の会社などは臨時休業しますし、
那覇空港では県外にいるウチナーンチュが一斉に帰郷してくるため、
帰省ラッシュを迎えます。

沖縄観光には、この旧盆の時期と台風時期は避ける方が賢明でしょうexclamation

沖縄では盆の初日を「ウンケー」、
最終日を「ウークイ」と言います。

昨日は、ウンケーの前日にあたるため、
市場やスーパーなどでは、
精霊の杖(つえ)の“役目”となるサトウキビや
田芋、もち、豚肉、果実などの供え物を求める人たちが殺到し、
ふだんの3〜10倍の人手で大混雑になり、道路も大渋滞しました。

沖縄の人は“行列”を好まないので、
レジでの長い列や駐車場の場所取り、
スーパーの出入りなど、殺気立って大変でした。

一部の販売店では、この時期わざと強気に高値にするところがあります。
バチ当たりですよねexclamation

「迎え(ウンケー)」から「送り(ウークイ)」までの3日間、
グショー(あの世)から帰ってこられる先祖・身内の為に、
それは盛大な用意をします。

本土の盆では「しめやかに」先祖の魂を迎え送るイメージですが、
沖縄のお盆は「しめやか」というより「賑やか」です。

グショーから帰ってくる先祖達をどうやってもてなそうか、
とばかりの入れ込み方・盛り上がり方です。


ウンケー
・ 旧暦7月13日(今年は新暦8月17日の今日)
・ 旧盆初日
・ 精霊迎え
・ 仏壇には果物、料理、ウンケー ジューシー
  (炊き込みご飯。豚肉やかまぼこを小さく切り、
     必ずしょうがの葉をきざんで入れる)等を供える
・ 墓参りをする
・ 夕方頃、家の前で火をたいて祖先を迎える(=ウンケー)
・ 「ウサンデー(=供え物を仏壇から下げる)」して夕食がもたれます

ナカヌヒー
・ 旧暦7月14日(今年は新暦8月18日の明日)
・ 旧盆の中日
・ 仏壇には三度の家族の食事と同様に供えたり、
  朝食は特別に無く朝昼をいっしょにしたり、
  おやつにダーグ(だんご)を供える
・ 親戚回りをするので、道路も集落内も大混雑になる

ウークイ
・ 旧暦7月15日(今年は新暦8月19日の明後日)
・ 旧盆最終日
・ 祖先をあの世にお送りする日
・ 朝昼食は家族の食事と同じものを供えたり、
  おやつにはさつま芋やスクガラスなどを供えたりで特別な料理は出さない
・ 夜に仏壇に焼香した後、門または玄関で、
  ウチカビ(「紙銭」というあの世にもっていくお金)を焼き、
  焼香の燃え残りやお供え物の一部を器に入れて外へ出し、
  そこで祖先を見送るウークイをする
  (地獄の沙汰もカネ次第exclamation&question
  サトウキビを杖代わりに置く
  (サトウキビの節に子孫繁栄を願って供える、という意味もある)
・ 夜には最後の晩餐?を家族そろって行なう
・ 各家庭や地域によって違いはあるものの、
  一般的には、画像のような豚肉煮しめ、天ぷら、昆布、ごぼう、
  カマボコなどの大皿(ハーチ)盛りにしたり、重詰めにする
・ 他の日に仕事やいろいろな事情で参加できなかった人も、
  ウークイだけは先祖の仏壇の前に集まり、
  

旧盆の間、本島では盆の芸能として
町中をその地区の青年会のエイサー隊が踊りながら練り歩きます。
エイサーの他に「村芝居」や「獅子舞」が行われる地域もあります。

宮古島市の上野地区では綱引きが行われるそうです。

エイサーは
「旧盆に帰ってきた先祖を供養してウークイの日に送り出す」
という意味合い
なので、県内あちこちで行われます。

最近は、沖縄ブームでエイサー花盛りなのは良いことなのですが、
ウンケーの日にもあちこちでミチジュネーをやっているのを見かけます。

せっかくウンケーしたファーフジ(先祖)を迎え入れた途端に
「帰れ、帰れ」と追い出そうとしていることになってしまいます。

旧盆のエイサーはウークイの日に行っていたはずです。

旧盆の3日間だけは、エイサー本来の意味を考え、
先祖が残してくれた文化を正しく伝承してゆくべきではないでしょうか。


信心深い人は、
旧暦の7月7日の七夕に先祖の墓参りと墓掃除をして、
先祖の霊に旧盆の案内(お知らせ)をします。

県内の小学校では、エイサーをやらされるのですが、
これは単に、沖縄の「文化・伝統」というだけではなくて、
『沖縄』という土地での、先祖を敬う“風習”を大切にして
伝承させようとしているからなのです。


以下も、参考までにご覧下さい。

ユタ(巫女)
ユタとは祭司、お告げ、占いなどを行う巫者での事です。

青森県の恐山の「いたこ」のような一種の呪術師とも言えます。

病気や家庭内の不幸、旅行や受験など、
沖縄の女性はなにかにつけてユタのところに出掛け、
吉凶や不幸の原因を占ってもらう習慣があり
「女のユタ買い」という言葉があるくらいです。

ユタは神霊から授けられた霊能力を持った人が修行を積んで、
初めてユタとして認められ、派閥や階級もあるようです。

インチキ・ユタも多いので、注意が必要ですが、
沖縄ではユタへの表立っての批判は、タブー視されていて、
トラブルが表面化しません。

御嶽(ウタキ)
古くからある集落には、かならず御嶽があります。

御嶽とは神々が下って来る、といわれる神聖な場所であり、
集落の森や小高い丘、岬などに必ずあります。

御嶽の形態は自然なものなので、
御神体や建造物が無いのが本来の形ですが、
近年ではコンクリート製の拝所を作るところが増えてきました。

線香をあげ、塩や花米などの供え物をして
様々な祈願をする信仰深い人がまだまだ多いです。

御嶽には女性しか立ち入る事ができず、
男子が立ち入って神罰が下ったという言い伝えがあります。

また、御嶽の木を折ったり、石を持ちかえったりすることは厳しく禁じられています。

先祖崇拝
沖縄では「先祖崇拝」が広く浸透しており
『トートーメー』と呼ばれる「位牌」そのものが崇拝の対象となっています。

「先祖崇拝」の気持ちから「お盆」は沖縄の年中行事では重要視され、
遠く本土などへ働きに行っている者は
「正月には帰らなくともお盆には帰る」
という者が少なくありません。

『トートーメー』は、基本的に長男が継ぎますが、
長男がいない場合は血縁の男子が継ぎます。

場合によっては継承者をたどって、ブラジルに移民した一家に行き着いた、
などという例もあるそうです。

父系の男子しか継ぐことができず、
『トートーメー』を受け継ぐ事は土地財産も受け継ぐ事にもなります。

これが「男女差別」であるという議論もあり、
財産問題が絡むため問題を一層複雑にしています。
posted by RIU at 10:22| 沖縄 ☀| Comment(1) | TrackBack(0) | 沖縄といえば「行事」 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
こんいちわ。
面白い記事でしたね。参考にします。
Posted by ミツリン at 2005年08月20日 18:00
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